コミティアというのは、本当に面白いイベントです。
「オリジナルのみ」という縛りから、一見普通のまんが同人誌だけがずらーっと並ぶようなイメージがありますが、とんでもない!
創作まんがにしても、少年、少女、SF、ファンタジー、ミリタリー擬人化、動物、成年向、BL、評論と色々あります。更には、まんがにこだわらない評論、研究ジャンルのサークルも数多いです。自転車、鉄道、飛行機、ロケット旅行記、廃墟の写真集、今回廻った中で驚いたのは、葬式マニュアル(御自分の体験談が元になっているだけに実用性充分)、たこ焼き焼き器の本(!?)でした。もうともかく作ってる方が良しとすれば何でもアリの、センス・オブ・ワンダーランドです。
そんないわば"変わり種?"(失礼)同人誌の中の一つがサークル「法研日本」の「TCR BOOTLEG SORA EDITION-空と宇宙と法律の話-」です。(コミティア新刊ではなく09年夏コミ新刊です)
よくドラマやアニメで「所属不明機、防空識別圏内に侵入!」なんて場面がありますが、その時点では何も拘束力的な事はできないんですね。というかこの防空識別圏といわゆる「領空、領海」は別の物であって、領空ならともかく防空識別圏で発砲なんかしたら大問題になってしまいます。が、ドラマやアニメでこの辺りが混同されていたり、酷いケースだとニュースですらこの辺りを間違えている事もあるそうです。
その他、「民間国際線航空機内で殺人事件が起きたらどこの警察の管轄になるのか?」とか「先述の北のミサイルが公海上に落ちたら回収できるのか?」等々、一般書籍だと難しい専門用語が並びそうな話を、Tamakiさんの平易な文章で分かりやすく解説してくれています。
宇宙、という点では「プラネテス」などでもお馴染み、スペースデブリについてもちょっと触れられています。
知的興味、という点で読むのも良いでしょうし、作品を作る人が参考にされるのも良いでしょう。文章だけでなく、大山田K5さんのカワイイイラスト(擬人化P-3C?)も息抜きに良い感じです。
冬コミ新刊は、「海」だそうでソマリアの海賊の話とかも出てくるんじゃないでしょうか?楽しみです。
今回も蛇足話を…と思いましたが、ネタが忘れ去られた劇場アニメ「FUTURE WAR 198X年」では、誰にも分かってもらえそうもないので止めときます。DVD出してくれないかなぁ…。