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COMIC ZIN 日記

いや、今日こそは簡潔のはずだったんですが…
2009/05/21
【塚本日記】

朝、出勤前にザッピングしながらいろんなニュース番組を見るのですが、
今日のやじうまワイドはなかなか興味深かったです。
すごい要約して書くので、言葉足らずなところはご容赦してほしいのですが、
内容はと言いますと、いつもの新聞の記事紹介で景気悪化の記事を取り上げて、
ありがちな流れで、コメンテーター全員がひたすら悪い、悪いの大合唱になりそうなところ、
一人だけ悪い情報ばかりではなく、良い情報もきちんと伝えるべきだ、
というコメントが出て、珍しく議論になったんです。

いや、実際にそうなんですよね。
デパートの売上が毎月下がっているとか言っていますが、
確かユニクロは最高益を出していますし、
値下げがほとんどないコンビニも確かいいんですよね。
そもそもデパートという業態がいまの時代に合っているか含めて考えないといけないのに、
下がっているから景気が悪いというのはあまりにも一面的すぎないかなとも思います。
車が売れないと良く新聞でも言っていますが、
一方で200万円もするプリウスが注文から納車までが4カ月待ちになるほど
予約が入っているのはなんなんでしょう。

ちょっと話が変な方向に行ってしまいましたが、いま雑誌が売れないとよく言われています。
まあ実際に統計で見る数字はその通りなんですが、
「売れない、売れない」と言う声が大きすぎるんじゃないかと思っています。
あまり「売れない」と言っていると、それがつまらないもの、
売れないのはつまらないからと思われても仕方がないんじゃないかと思いますし、
雑誌はコミックの宣伝だからともよく言われますが、
そう言ってしまっては厳しいと思います。 宣伝にお金を払う人はいないのですから。

昨日、ジャンプのことを書きましたが、実はジャンプはずっと買っていたわけではなく、
1年ぐらい前から再度買い始めました。
理由はやはり雑誌 ( ここではジャンプ ) をマメに読んでおかないといけない、
と思うようなことかあったからなんですが、
それが何かと言いますと、たまたま集英社様の会議室で見たジャンプのバックナンバーに
「ONE PIECE」と「ドラゴンボール」の合作マンガが掲載されていたんですね。
大事なことなのでもう一度書きます。
「ONE PIECE」と「ドラゴンボール」の合作マンガが掲載されていたんです。
ブルマとナミが一緒に行動して、ナミが言うわけですよ「ブルマ姉さんっ」って。
最後は悟空とルフィが出てきて、みんなで宴をしてしめるわけですが、
これって絶対にコミックスにならないと思うんですよ。
読んでみたいと思いませんか? というか手元に残したいですよね。
幸いなことに「ONE PIECE」の増刊で補完できましたが、
最初にこれを見たとき、「ああ、ジャンプを買っておけば」と思ったものでした。
コミックスになっていないもの、ならなさそうなものとして、
最近でも西尾維新先生が原作で小畑健先生が漫画の読み切りもありましたし、
古くは井上雄彦先生が「スラムダンク」の後に描いた読み切り「ピアス」があります。
後者は読んだんですけど、残していない…。覚えてもいない…。もう大後悔ものです。

長くなりましたが、なにが言いたいかと言いますと、
雑誌は侮れないですよ、ということです。
面白い企画もあれば、貴重な読み切りもあります。すごい新人の発見もあります。
そういったチャンスの宝庫だと思っています。
限られたお小遣い ・ 生活費から「雑誌を買ってください」とは言えませんが、
「雑誌を買ってみるといいことがあるかもしれませんよ」とは言いたいです。

ちなみに今発売中の「ビジネスジャンプ」の増刊号「BJ魂」は
冬目景先生「イエスタデイ~」の特製カバー付きなんですが、
なんとこれを特別に入れたところ、●●冊 ( 一応伏字で ) 、完売しました。
ちょっとしたことですが、とてもうれしかったです。
ビージャンを読んでいて良かったと思えた瞬間でした。

それではまた。

【5月21日読書備忘録】

●「漫画ゴラク」 ( 日本文芸社 )

●「腐女子っス!」1巻~2巻 ( 御徒町鳩 / アスキー ・ メディアワークス )
絶叫先生の推薦で購入、読んでみたんですが、とても良作でした。
 タイトルからオタクネタ満載のギャグものと思われるかもしれませんが、
 これはすごくきちんとした少女漫画ですね。
 主人公の女の子3人がそれぞれが腐女子ということでこのタイトルが付いていますし、
 作品に個性が出ていますが、根っこにあるのは少女マンガの王道でもある、
 初めて恋をした女の子のお話で、とてもよくできていると思います。
 女の子だけでなく男の子もみんなまっすぐな良い子ばかりなので、
 読んでいて心が和みました。

●「海月姫」1巻 ( 東村アキコ / 講談社 )
逆にまっすぐでない、ちょっとひねた腐女子が集まっているのがこの作品でしょうか。
 マイフェアレディ的な物語ですが、一筋縄でいかなそうな今後の展開に期待です。

●「キルミーベイベー」1巻 ( カヅホ / 芳文社 )
連載でずっと読んでいるのですがようやく買いました。
 というか悔しいぐらい面白いんですよ、このマンガ。
 最初に読んだとき、確か読みきりだったでしょうか。
 主役の女の子・ソーニャが殺し屋という設定を見て、
 「なんで殺し屋が素性をばらして学校に通っているんだよ」って、
 なんてふざけた設定なんだと思ったものでした。
 ところがそんなことがどうでもいいと思えるぐらい、この2人のドツキ漫才?が面白く、
 もうなんでしょうか、言葉にするなら「クソー、おもしれえじゃねぇか!!」なんです。
 読むたびに面白くて面白くて、一方で悔しい思いをさせられる経験は
 ひょっとして初めてかもしれません。
 殺し屋 ・ ソーニャにつきまとう、やすなのキャラ紹介に
 「かなり恐れをしらない」とあるのですが、まさにその通りで、
 ソーニャにどんなに痛めつけられても、これでもかこれでもか、
 とボケる、ツッコむそのノリと根性は本当に面白いです。
 今月のキャラットでも爆笑でしたが、
 このギャグをどんどんかぶせていくテンションの高さはすごいです。
 バカ最高な作品、ホント、オススメです。

[ 担当:塚本 ]